世界の金融都市ランキング

kinyutoshi_ranking.jpgこれはWEFが発表した2009年の金融都市ランキングです。( )内は前年度(2008年)のランキングです。アメリカは金融危機以来、1位の座をイギリス(ロンドン)に明け渡し3位陥落です。オーストラリアが2位に躍進したのは意外でしたが4位のシンガポール、5位の香港は盤石です。経済大国なんて思っていた日本がオランダに抜かれ9位です。これは何と言っても日本の規制やコストの高さ、そして税金面での優遇が他国に後れを取っている為ではないでしょうか?身近な一例を挙げると皆さんが海外送金をする時、当たり前だと思っている為替手数料、送金手数料も諸外国と比べ決して安くはないのです。それに最近では前代未聞の外貨取扱手数料も徴収されていると聞いています。そんな事ばかりして金融機関に温情を与え、タックスペイヤーである善良なる国民に犠牲を強いるから頭の良い投資家はどんどん海外に資金を移動してしまいます。香港やシンガポールが躍進する所以です。海外にハブ口座を持てば、ワザワザ銀行の開いている居る時間帯に送金に行かずともオンラインで海外送金が出来ます。手数料も系列銀行同士なら無料とか取られても日本よりは安いのです。日本の某メガバンクの様に根堀葉堀、投資先を聴き、送金先銀行のSWIFTコードがあるのにその銀行の住所や電話番号まで聞きません。挙句の果てに「カタログ持って来い」、「目論見書持って来い」なんて言われたら送金するのが嫌になり銀行の勧める投資商品を買ってしまうかもしれません。第一、一行員が英語の目論見書を見て判るのでしょうか?日本人が生命保険に加入する時、虫眼鏡なしでは読めないような日本語の約款を一体何人の人が読んで理解出来て居るのでしょうか?企業も日本に基地を置くメリットが無いので優遇する国、賃金の安い国へ出て行ってしまい空洞化が始まったのです。前途ある若い者に就職先が見付からないなんていう国になってしまったのです。

先日、羽田発の国際便でシンガポールへ行ってきた事は前回のブログで報告しましたが、確かに成田よりはずっと便利になりました。なんたってタクシーでも豊洲から4000円で行ってしまうし相乗りなら成田へのリムジンより安いのです。でも東南アジアのハブ空港と比べて規模が小さいと思ったのが私の印象です。なんか思い切った政策を打ち出す起業家精神の政治家、官僚は居ないのでしょうか?自分たちの選挙の事や天下り先の事ばかり優先させて全ての政策が後手に回っていたら国民もこの国に見切りを付け出ていくかも知れません。